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「新しい太陽の書」について語りたい

1 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/13 22:31
ジーン・ウルフの「新しい太陽の書」シリーズ。
言わずと知れたSFファンタジーの大傑作なのに、もう十年以上(?)
版元品切れで手に入りにくいため、年寄りのファン以外は読んだ人も
少ないと思う。
この作品を愛してやまない人、読んでみたいと思う人、熱く語ってくだ
さい。
ずいぶん前にスレが立ってたけど、忘却の彼方だと思うんで重複スレ
にはならないと思います。

2 :1:02/04/13 22:32
「新しい太陽の書」シリーズ
1. 「拷問者の影」早川書房、岡部宏行訳 "The Shadow of the Torturer"
世界幻想文学大賞受賞、イギリスSF協会賞受賞
2. 「調停者の鉤爪」早川書房、岡部宏行訳 "The Claw of the Conciliator"
ネビュラ賞受賞、ローカス賞ファンタジー部門受賞
3. 「警士の剣」 早川書房、岡部宏行訳 "The Sword of the Lictor"
ローカス賞ファンタジー部門受賞
4. 「独裁者の城塞」早川書房、岡部宏行訳 "The Citadel of the Autarch"
ジョン・W・キャンベル記念賞受賞
5. "The Urth of the New Sun" 未訳

3 :1:02/04/13 22:32
関連作品

"The Book of the Long Sun" シリーズ
1. "Nightside the Long Sun"
2. "Lake of the Long Sun"
3. "Calde of the Long Sun"
4. "Exodus from the Long Sun"

"The Book of the Short Sun" シリーズ
1. "On Blue's Waters"
2. "In Green's Jungles"
3. "Return to the Whorl"

エッセイ集
"Castle of Days"
「新しい太陽の書」に関するエッセイ集 "The Castle of the Otter" を含む。

4 :(ノ ~m~)ノ アゲ仙人:02/04/13 22:51
新しい太陽の書
http://mentai.2ch.net/sf/kako/964/964832898.html

5 :1:02/04/13 23:28
>>4
どうもありがとうございます。
懐かしいですねえ。過去ログ倉庫の近くに「魔王子シリーズ」とかあったりして
そういやあ、あのスレ見て「魔王子シリーズ」をヤフオクで入手しなおしたり
しました。
「新しい太陽の書」とは関係ないですけど。

6 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/14 00:16
うーむ
魔王子も品切れなのか
復刊ドットコムにいってみるかなあ。

7 :1:02/04/14 08:40
早川の場合、10年以上前に出た本で、ちょっと読み返したいなあ、と思う本は
まず間違いなく品切れという印象ですね。

スレ立てた手前ネタ振りします。

主人公のセヴェリアンは大変女性にもてる男で、本の中でいろんな女性と「交流」
するんですが、あちこちの述懐で「もっとも美しく愛しいのはヴァレリアだ」と
あるんですね。ところが実際にはヴァレリアが出てくるのは第一作の最初の方、
ほんの3ページだけです。あと第四作のラストでセヴェリアンはヴァレリアに会い
に行きますが、彼女があらわれる直前で話は終わります。

セクラやドルカス、それにアギアやジョレンタといった女性の濃密な描写と比べて
このヴァレリアのあっさりした書き方はなんだろう?ウルフは意味なく人物を登場
させたり、台詞をはかせたりするような作家じゃあないんで、これは確実に意図的
なものなんだと思うんですが?

8 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/14 09:43
漏れ評価の中では、FTとしては1、2位を争うくらいの
名作だと思うんだが、絶版である以上このスレもすぐに
倉庫逝きとなるんだろうな。追悼age

しかも、あの本を入手するのも難しいけど、それを真っ当に
評価できる人を見つけるのはもっと難しいと思う。
最近の若者にはちと辛いかも。

ところで「ヴァレリア」って誰?(w

9 :1:02/04/14 10:09
まだ追悼はせんでください。
取りあえず「復刊ドットコム」で投票してみては?

ヴァレリアというのは「拷問者の影」第4章で、犬のトリスキールを探しに剣舞の
塔の地下道に迷い込んだセヴェリアンが、たまたま辿り着いた<時の広間>という
場所に住む美少女です。
ヴァレリアのご先祖は、はるか昔の独裁者とともにウールスを去るはずだったのが
呼び出しがかからず、それ以来ずっと<時の広間>で待ち続けているのです。

10 :8:02/04/14 15:05
>>9
あぁ、思い出してきた。ありがとう。
でもヴァレリアにそれほどの意味付けがされているかは疑わしいな。
そう深読みさせようとする、ウルフの老獪なテクニックの一つじゃないの。

ところで女性といえば、なぜアギアがセヴェリアンに対して、あれだけの憎しみを
抱くのかがサパーリ分からん(まあ、「子宮で考えた(世の女性方、スイマセン)」
って感じは理解できるけど)。
それに対するセヴェリアンの対応は、いかにも「男性的」だと思うんだが。

漏れもまた読み返したいんだけど、いつものズボラな性格が災いして、
本棚の何処に埋もれてしまったのかが分からん。
・・・ちと探索の旅に出てみるか。

11 :1:02/04/14 17:31
>>10
ウルフのエッセイ "The Castle of the Otter" によると、ウルフは一冊目の
「拷問者の影」を出版社に売る前に、既に四冊目の「独裁者の城塞」の第二稿を
ほぼ仕上げていたようなので、意味のない描写とかはほとんど無いと思うんです。
わざと曖昧に分かり難くしているような部分はたくさんありますけど。
(というか、私は「ウルフの全ての単語には意味がある」という前提で読んでる
ので)

で、ヴァレリアについては実は第五作の "The Urth of the New Sun" にも短い
けど重要な役回りで出てきて、ここでもかなり象徴的な色合いが強いんですが、
ちょっと紗がかかったような感じで、やはり分かり難い。

12 :でへ:02/04/15 01:22
>1さん 「新しい太陽の書」が大傑作というのは禿同です。
ジーン・ウルフの作品で現在も入手可能なものってありますか?
どなたか教えてください。

13 :1:02/04/15 21:28
>>12
残念ながら翻訳された長編は「新しい太陽の書」の最初の四冊だけなので。
短編はいくつかのアンソロジーに収録されているものがあるので、探せばなんとか。
一番見つけやすいのは河出文庫の「20世紀SF4」の「デス博士の島その他の物語」
だと思います。ただしこれだけ読んでも「新しい太陽の書の続きが読みたい!」
という欲求は満たせないし。
結局はがんばって原書に挑戦するしかないかも。

14 :_:02/04/15 22:12
短編の情報をひとつ提供。

創元からでたホラーアンソロジイ999の2冊目に
ジーン・ウルフ「木は我が帽子」が収録されてる。

15 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/16 11:39
翻訳リストはここに詳しいよ。
ttp://www.ameqland.com/sfw/wolfe_g.htm

16 :1:02/04/16 21:55
AMEQさんのところは時々参考にさせていただいています。
久しぶりに行ってみたら背景画像にちょっとびっくり。

ところでウルフの著作目録のところはちょっと間違ってますね。
「1987 The Urth of the Mist (新・新しい太陽の書) 」とあるのは
"The Urth of the New Sun"つまりシリーズ第五作のことと思われます。
「1986 Solder of the Mist」と「1988 Solder of Arete (新・新しい太陽の書) 」
とあるのは、古代ギリシアを舞台にしたシリーズで、基本的には新しい太陽の書とは
関係ない話。
もっとも、"The Urth of the New Sun"の出版の際に契約関係のごたごたがあって
代わりに出版社に渡したのが "Soldier of the Mist" なので多少は関係あり。
(読んでないけど)これは最近映画が上映された「メメント」(これも見てない
けど)と同じく、どんどん記憶を失っていく兵士の話なので、裏セヴェリアンかも
しれない。

あと1988年までしか載っていないのがさみしい。メールしようかな。


17 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/16 21:59
語りたいのはやまやまなんだけど、古本が高すぎるので・・・
手が出ない。
原書買うのが一番安上がりか。英語読むのかったるいけど。
ブックオフで稀に見かけるけどバラバラなので
つい買いそびれて後悔する。
誰か安価で譲ってくれ


18 :1:02/04/16 23:02
私ももともと持っていた本が引越しやなにかで手元からなくなって、二年くらい前に
古本屋で買い直しました。一冊1,000円くらいだったか。
原書のペーパーバックだと2巻一冊で2,000円前後だから、似たようなものですね。


19 :17:02/04/17 01:02
>>18

私の見かけた店は4冊揃いだと1冊2000円でセット8000円
とかでした。
ブクオフは300〜400円だけど実家に1冊だけ持ってるやつが
どれだったか覚えてないので、同じだったらどうしようと思い
つい買いそびれてしまう。
最後に見かけたのが一昨年の八王子ブクオフだったが、
次に行ったらなくなっていた(涙
このシリーズとはつくづく相性悪いらしいです。
今度根気強く探してみます。


20 :1:02/04/17 22:02
>>19
8,000円はやはり躊躇しますね。でもヤフーオークションだと時々揃いで4,000円
くらいで出品されてるような気がするんですが。今見たら第1巻だけ1,000円で
ありました。あと高原書店でもやはり第1巻が1,000円でありましたよ。

でも原書で読めるならそれが一番かもしれませんね。ウルフの英語は確かに難しい
と思いますが、翻訳を読んだことがある方なら、まあなんとかなるんじゃないかと
思います。それとも1冊だけ読んだ、ということでしょうか?

で、4冊分読み終わるころにはウルフの英語にも慣れてきて、そのまま未訳の第5巻
に突入する、と。

21 :19:02/04/17 22:48
>>20

そっか第5巻があるんですね。
4巻までが絶版になってる現状からして翻訳の出る
望みはゼロに近そうだし、やっぱ、1巻から原書チャレンジ
しちゃおかな。

22 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/17 23:09
英語で読め。
俺は100ページで挫折したけどね。
読み続けると面白くなるのか?

23 :TO-TO-:02/04/17 23:45
天野さんの絵に引かれてソッコーかって読んだ…でも覚えてない。
(多いなあこういうの。)

24 :1:02/04/18 00:05
ヴァレリアについてここ二、三日考えたことのメモ。

1. ヴァレリアが最初と最後にちょこっとしか出てこないのにはきっと意味がある。
2. たぶんそれは「新しい太陽の書」がタイムトラベルSFでもあることと関連する。
3. ヴァレリアとの出会いによってセヴェリアンの時間軸が変化して独裁者となる
道を歩むこととなったかもしれない。
4. ヴァレリアはたぶんセヴェリアンの行為によって滅ぼされるウールスの象徴。
5. ヴァレリアはたぶんタロス博士の劇に出てくる伯爵夫人と同一人物。

25 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/20 02:45
すいません、昔買ったまま未読です(書庫に眠ってる)。
このスレ読んで気になったのですが、
この本、未完、なんでしょうか?
全4冊、と謳ってた記憶がぼんやりあるのですが、
スレを読むと未訳があるみたいで。
中途で終わってしまっているのでしょうか?

26 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/20 03:14
エルリックの7巻以降みたいなもんだろう>>25

27 :1:02/04/20 07:30
もともと四部作として構想されたものですが、最終巻のエンディングについて、
編集者のデイヴィッド・ハートウェルと議論になって、やはり5巻目でもろもろの
決着をつけることになりました。「独裁者の城塞」が出版されたのは1982年ですが
"The Urth of the New Sun" はハートウェルの移籍があったりして1987年に出版
されました。

28 :1:02/04/22 22:32
やっぱり話題が続かないかなあ。

29 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/29 23:31
>>28
いや〜、どちらかと言えば「話題があり過ぎ」なんだね。
で、何を何処から語って良いんだか・・・とっかかりが見つからない。。。
第1章13ページの内容だけでも
ライトノベル一冊分ほどの、濃密な展開だもん 

とにかく好き!面白い。

ただし、自分が本当にこの本を理解出来ているのか「?」な不安はある。

30 :永遠の教会の出現:02/04/29 23:55
>"The Book of the Long Sun" シリーズ

って「新しい太陽の書」とどんな関連があるのですか?
世代交代宇宙船の話らしいというのは知ってるけど。。。


31 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/30 00:07
早川の「SFが読みたい!」で知って探したんだけど無くて、未だに読んでないよ。
図書館にも無いしさ。
復刊の予定はまったく無いんですかねェ?


32 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/30 00:15
原書1と2、3と4の各合本買いました。
今読んでいる本を読み終わったら、チャレンジしてみます。

33 :_:02/04/30 00:15
復刊して欲しいね。

この本の読者はとにかくこれを何度も何度も
読み返さずには居られないし
あまつさえ読んでる途中にも別の章や別の巻のどこかを
たびたび参照せずにはいられなくなっているため
本の損傷が激しくて困っている。

復刊されたら喜んでもう1セット購入するよ。

34 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/30 13:13
これってSF?ファンタジー?
ネタばれにならない程度に、内容教えて下さい。

35 :ざんて:02/04/30 16:06
多少ネタばれ入るけど、The Urth of the New Sunを含めてここに詳しいよ。
ttp://ultan.net/index.html

36 :永遠の教会の出現:02/04/30 19:05
>35

謝謝にぃー。

37 :1:02/04/30 23:02
>>34
最初読んだ時には、SFとしてもファンタジーとしてもどっちでも解釈できるよね、
と思ってましたが、何度も読むうちに、作者は明らかにSFとして書いているらしい
と思うようになりました。第5作はほとんど完璧にSFとして書かれています。
それによって「ファンタジー」としての魅力が少しだけ失われたような気もします
が、物語世界の見方が、より多層的になったと思います。

ちょっと例えると「指輪物語」を楽しむのに「シルマリル」を読む必要はないけど
も、「シルマリル」を読むことで「指輪物語」の別な読み方が楽しめる、といった
感じです。(最近映画化にあわせて読み返したので)

ところで誰かに自作自演と言われる前に白状すると、上記 >>35 のサイトの管理人
だったりします。

38 :35:02/05/01 02:49
35である。これが掲示板といったものに対する初書きこみだったのだ
が、いきなりこちらが一方的に知っている人からの反応でビックリし
ている。あの優秀サイトの作成者に敬意を表して、いくつか話題を提
供したい。

・「拷問者の影」p.15,ll.5-8 における還元主義に対する言及に関し
て。ある秘教として念頭に置いている宗教もしくは思想は何か?キリ
スト教系のセクトもしくはユダヤ教、イスラム教か?あるいはゾロア
スター教やヒンズーなど非聖書系宗教か?それとも自然科学者?ちな
みに私は新約聖書ヨハネによる福音書第一章1-5節(「初めに言があっ
た。云々。」)が、キリスト教圏の知識人の書く文章の背景にあると信
じている。Wolfeも例外でなく、これに関わる言及がその後も再三現れ
る。(「警士の剣」 p.195,ll.4-5、p.235,l.11-p.236,l.3など。特
に、the Increateに関して語られる部分と連関することが多いように
思う。)

・「拷問者の影」p.377,l.2-p.378,l.6における「あらゆるものは、三
つの意味を持つ」という命題について。これは摂理主義と考えていいの
だろうか?(この部分はoriginalの方が理解しやすい。特に、最後の
ドルカスのセリフ―and the first is impossible―は、to findにか
かるはずである。なお、ここでは神のことをthe Pancreatorと呼んで
いる。)

・「独裁者の城塞」p.58,ll.3-12におけるセヴェリアンの問いに対す
るアスキア人の回答が二重であることの意味は?どう二重なの?

以上、10年以上前から気になっていたことを徒然に。私は、この物語
の世界の構造よりも思想的背景といったことの方に興味があるようで
ある。なにぶん、書きこみ2回目なので、何か粗相をしてないか心配だ
が、悪しからずお取りいただきたい。


39 :1:02/05/01 22:54
>>35さん、
めっそうもない、造りかけでほとんど放ったらかしにしているいい加減なサイトな
ので、お恥ずかしい限りです。

掲示板あるいは2ちゃんねるへの書込みということだと、暗黙のルールのような
ものは存在するようですが、SF板のようなマイナー板の、さらにマイナーな
このようなスレであれば、常識的な書込みを心がければ良いのではないでしょうか。
人口が増えてくるとそうも言っていられないようですが。

もっとも、このスレへの書込みを見ても「新しい太陽の書」という作品を読んで
みたいが入手できない、という方が多いようで、あまりマニアックに走り過ぎない
方が良いかな、とは個人的に思います。マニアックでもいいけれど、未読の方が
読んでもひいてしまわない程度に、ということで。


40 :1:02/05/01 23:16
さて、当方宗教学も神秘主義も知識がないので、せっかく振っていただいた話題に
ついていけるかどうか心もとないですが、取りあえず思いついたことを書きます。

「警士の剣」で例として挙げていらっしゃる部分は確かにキリスト教(あるいはストア
学派?)的なロゴスの影響が強いように思います。一方最初の部分はどうか、という
とちょっと別の宗教なんじゃないか、という気がします。

(私の場合は物語世界の構造という側面により惹かれるせいかもしれませんが)
「警士の剣」の例では、万物主の存在はセヴェリアンにとって常識であるのに対し
て、「拷問者の影」の最初の部分では「秘教の高僧が」とされており、この世界の
中心的思想である、キリスト―ユダヤ―ゾロアスター的な思想とはやや異なった
体系なんじゃないかな、という気がします。もっとも手元の辞書に "mystes" と
いう単語がのっていなかったので「秘教の高僧」という訳の妥当性はよくわかり
ませんが。

で、全く根拠はないのですが、仏教の唯心論とかかなあ、と思いました。

ウルフ自身がまあまあ熱心なカトリック教徒のようですし「新しい太陽の書」特に
第5巻では、キリストの復活、最後の審判、大洪水、原罪、といったキーワードが
頻出します。しかしキリスト教のシンボリズムだけでは被いきれない部分がたくさん
あって、原始キリスト教、ユダヤ、それにゾロアスター教まで渾然一体となり、
それにスーフィーズムとインカ神話をふりかけたもののように思います。

作中に時々出てくるカバラやゾロアスター教の用語が、単なる雰囲気作りに利用
されているだけのか、それともそれぞれの世界観と物語とがもっと密接に結びつい
ているのかは浅学にして読めていないのですが。

41 :34:02/05/02 00:48
めちゃくちゃ読みたくなってきた。
でも原書は読めないから、翻訳本を古本屋で探し回るしかないのか・・・

42 :29:02/05/02 09:06
な〜んだ! 1さん=あのサイトの管理人さん
だったんですねー
第5巻の内容を知る事が出来て感激してました。
ご苦労様&ありがと〜

43 :1:02/05/02 23:26
>>42
第5巻の紹介についてはちょっと書きすぎかなとも思うんですが、ついつい細部が
気になってしまいまして。要約が下手くそなもので。

>>38 の二番目の問いについて。
これは三つの意味(実用的な意味、周囲の世界の反射、変質した意味)の三番目が
「摂理主義」であるか、ということですよね。これがキリスト教の一派としての
「摂理主義」か否かということなら、それは私にはわかりません。
あるいは新プラトン主義と言ってもよいのかもしれませんが。

ところで「警士の剣」の377ページにも同様の独白があって、庶民の信仰、吟遊詩人
の洞察、形而上学者の理論、が対比されていますよね。この三人の上帝、という
説はギリシア哲学かなにかであったような気もするのですが、記憶が定かでありま
せん。

前者(「拷問者の影」でのセヴェリアンとドルカスの会話)は<鉤爪>を失った
ペルリーヌ尼僧団の大聖堂が炎上する場面であり、後者(「警士の剣」でのセヴェ
リアンの独白)がセヴェリアン自身が<鉤爪>を失った場面です。
この二つの場面は明らかに相似形をなしているので、そこにヒントがあると思う
のですが。
例えば<鉤爪>は庶民の信仰の対象であり、高次の宇宙の流出であると同時に、
海岸に生えた植物の棘でもある、といった具合に。


44 :1:02/05/02 23:45
>>38
三番目の、アスキア人の答えの二重の意味というのは全然わかりません。
原文読み返してみたけど、やっぱりわからない。誰か教えてください。

45 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/03 02:53
菜っ切り包丁カコイイage

46 :Vodalarii:02/05/03 04:15
35です。番号というのも味気ないのでコテハンとしてVodalariiを名乗
らせていただきたいと思います。ついでに文体も変えときます。

>>39 確かにマニアックに過ぎたと思います。未読の方が、というよ
り、既読の方でここに集っている人が少ないという前提で話すべきな
のでしょう。また、私のこの作品に対する評価は現代文学の最高峰と
いう位置付けであり、単なるエンターテインメントとしてのSFとは考
えておらず、楽しみ方としての切り口はたくさんあると思っています。
ということで、この場では、私の好きなシーン、またはセリフを挙げ
たいと思います。(もしも、著作権にからむ可能性があるなら指摘し
て下さい。)以前の思想的背景についての議論は1さんの掲示板かメ
ールにて行うということにしたいのですが…。(返答というか反応は
また後ほどということで。)


47 :Vodalarii:02/05/03 04:16
さて、第一弾としてはこのコテハンに選んだ単語に関するものです。
別にキャストとしてのヴォダルスが魅力的な人物とは思えませんが、
革命家集団としての彼らに共感する性格なのです。(ちなみに、私自
身は学生運動華やかなりし世代よりだいぶ後の世代に属しますが。)
セヴェリアンは、その心情を「独裁者の城塞」p.325で死を目前にした
独裁者に吐露します。「子供の頃からあなたを憎んでいました。」と。
私はこのシーンが好きです。フレイザーの金枝篇(実は未読です)に
あるように権力の委譲を行うにあたって「共和国」では王殺しを行うわ
けですが、その責任を負うにあたっての決意と畏れが伝わってくる緊
迫感にあふれる場景です。


48 :Vodalarii :02/05/03 04:47
>>43 The Urth of the New Sunの要約、読ませていただきました。私
がoriginalを読んだのはもう5〜6年前で、しかもあまり良い出来とは
思えず、1度しか読んでなかったのでほとんど印象に残っていませんで
した。特に前半の記憶がまったくなく、そういえばそうだったなと思
い出すことができました。イマールやテュポーンが出てきたところは
印象的だったんですが。あまり語るべきものを持たないのでこれに関
してはいずれ読み返したなら…という感じです。


49 :1改めabaia ◆URTH.f.. :02/05/03 08:22
>>47
私にはセヴェリアンが何故に独裁者を憎み、ヴォダルスに共感するのかがよくわか
らない部分があります。もちろんセヴェリアンは自分の属する組合も含めて停滞
しきった「現状維持派」としての独裁者を憎み、ウールスに「進歩」をもたらすで
あろうヴォダルスに心酔する、ということなのでしょうが、それにしては「子供の
ころから憎み」「できたら(危害を)加えていたでしょう」という表現はずいぶん
強い表現なのではと思います。しかもこの独裁者対ヴォダルスの対立の構図は、
実は独裁者自身によって演出されているわけですし。



50 :29:02/05/03 18:13
>「子供のころから憎み」「できたら(危害を)加えていたでしょう」
その台詞は
ひょっとすると「セクラの方(かた)」が言ったのかもしれませんね。
独裁者の近くに「子供のころから」いたのは、彼女の方だったから・・・

セヴェリアンのヴォダルスに対する忠誠心みたいなものだけど
その辺のウンチクと言うか、考え方と言うか、、、面白く読みました。

調停者の鉤爪P109
>いったん他人を救えば、われわれは一生涯その人のものとなる。
(中略)
>他人に真の利益を与える人は、一瞬間、万物主と同じレベルに上がる。
>そして、その昇格への感謝の気持ちで、その他人に生涯仕えることになるのだ。

51 :顔も名前も出さずに毎月100万円:02/05/03 21:14
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52 :abaia ◆URTH.f.. :02/05/03 21:52
>>50
>ひょっとすると「セクラの方(かた)」が言ったのかもしれませんね。
>独裁者の近くに「子供のころから」いたのは、彼女の方だったから・・・

あっ、それいいな、と思って原文確認したら、
"I've hated you since I was a boy, Sieur." となってました。
でもセヴェリアンが話していると思える部分をセクラに置き換えて読むと面白い
かもしれませんね。

53 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/03 23:06
ところでここで「カワウソの城」読んだ人どのくらいいる?


54 :29:02/05/03 23:12
な〜るほど>I was a boyでしたか!
では、セヴェリアンが独裁者を憎んだのは
最初のはじめ
「拷問者の影」第1章ですね。うん、確かにあの時はboyだね。

ヴォダルスの命を救い、その報酬として手に入れた1個のコイン。
そのコインをポケットに入れた。
その時から、セヴェリアンは独裁者を憎んだ。
・・・と、いう事ですね。

55 :Vodalarii:02/05/03 23:29
>>49
これは階級社会における非エスタブリッシュメントの共通の感情では
ないでしょうか。三権分立もこの感情を納得させるために考えだされ
たようなものですし。「権力は腐敗する」という命題が真であるのが前
提の社会にいるかどうかの違いのような気がします。乱暴なアナロジ
ーを使うと、拷問者組合の立場は江戸時代における穢多・非人のよう
なものです。生産者のすべてが憎む階級に属する人々は、権力者を憎
む以外ないのではないかと思います。
「拷問者の影」p.55
>(前略)それでも常にわれわれの組合のパターンが、あらゆる職業の
>社会において、(<絶対の家>のイナイア老の鏡の反復のように)無
>意識に反復されているのを知っている。だから、彼らもすべてわれわ
>れと同じ拷問者なのだと知っている。獲物が狩人に抵抗するのは、わ
>れわれの客人がわれわれに対抗するのと同じである。買い手と売り手,
>共和国の敵と兵士、被支配者と支配者、男と女。みんな自分の亡ぼす
>ものを愛している。

56 :Vodalarii:02/05/03 23:32
>>50
セクラが言ったとする考え方、面白いと思いました。そうかもしれま
せん。セヴェリアンにしろ、セクラにしろ、この作品の人物は大抵矛
盾を抱えた人物として描かれているように思います。ある意味でドル
カスくらいかもしれません。あまりにもステレオタイプなのは。あん
な哲学的会話を好む女性は小説の中くらいでしか見たことない気がし
ます。時間を超えて旅した人だからというつもりなのかもしれません
が。
いずれにしろ、割り切れない思いを言語化するのが上手い人です。

57 :abaia ◆URTH.f.. :02/05/03 23:41
>>53
はい。

>>54
夏:ヴォダルスを助ける。
冬:トリスキール、ヴァレリアと出会う。セヴェリアン徒弟頭になる。
  セクラの方、客人になる。
翌冬:セヴェリアン職人になる。
初春:セヴェリアン組合から追放される。
秋頃:セヴェリアン城塞に戻る。

こうしてみるとヴォダルスと出会ってから二年しかたっていないんですけどね。
もっともドルカスを探しに行く道連れの徒弟仲間たちはまだ幼さを残している
ので、二年前のセヴェリアンは自分自身の認識として「子供」だったのでしょう。

ところでセヴェリアンのヴォダルスに対する感情ということだと、「拷問者の影」
47ページの「自分がある意味で正気を失っていることに初めて気づいたのは、この
混乱の時期だった」というあたりも気になりますね。



58 :29:02/05/03 23:45
>>53
>「カワウソの城」
読んでないです〜。。。読んでみたいけど

59 :abaia ◆URTH.f.. :02/05/04 00:20
>>55
確かに被差別集団である拷問者組合の徒弟が権威を憎むのはある意味自然なのかも
しれませんが、一方で拷問者組合は王権と密接に結びついてもいるんですよね。
独裁者は主として社会の下層階級から選ばれていますし、セヴェリアンは拷問者
であったからこそ独裁制の真の目的を達成することができたわけで。
それに憎むなら高貴人を憎んだ方が自然なんじゃないでしょうか。

結局、>>54 さんの言うように、コインを受け取ったからこそ独裁者を憎んだという
のが正しいような気がします。

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